第3回 野尻湖水辺の生き物観察会

第3回 「野尻湖水辺の生き物観察会」 開かれる

 今年も大学村の有志と信濃町の有志が集い、第3回目 「野尻湖水辺の生き物観察会」 が開かれました。これまでは夏休み期間の8月初めに開いてきましたが、今年は7月12日の 「ウナギの想いを探る野尻湖シンポジウム」 につなげ、翌13日に開きました。昨年には、野尻湖にもニホンウナギが生息していることを話題に取り上げ、今年は実際にニホンウナギと触れる催しとしました。

 

12家族33名の参加で盛り上がりました

 12家族、2歳から中学生までを含む33名の皆さんと、ウナギシンポジウム参加者11名、関係者9名、合計53名が、国際村東端のグリーンスポーツクラブ(オーナー塚本治夫さん)の前浜に集まり、にぎやかな観察会となりました。大学村からは子供さん4名、大人5名が参加しました。この催しに賛同いただいた北村康彦教育長や近藤洋一ナウマンゾウ博物館長にも参加いただきました。「水辺の生き物観察会」 も回を重ね、関わって下さる信濃町の若い世代の町民の数も増え、恒例の夏の行事に定着しつつあります。

 

今年の目玉はニホンウナギ:生きたウナギが捕獲される

 野尻湖にもニホンウナギが生息していることを知ってもらう上で一番わかりやすい道は、野尻湖で生きたニホンウナギを捕獲し、参加者に見てもらうことに違いないと、野尻湖漁業協同組合の許可を得て、実行委員の一人に、観察会の前夜に仕掛けを設置してもらいました。それに生きたウナギがかかっていたのです。そのウナギを見て、関係者も、参加者も一気にテンションが上がりました。

 

ウナギの生息を調査する秘密兵器 「石倉カゴ」

 ウナギの調査用に開発された「石倉カゴ」(1m四方の枠内に石を5、6段に積み上げ、その隙間をねぐらとして利用したウナギを網で囲んで捕らえる器具)を、福岡県柳川から野尻湖に移送しました。事前に実行委員が鳥居川の河川敷で集めてきた石を、子どもたちに手渡しリレーで運んでもらいカゴの中に入れて、「石倉カゴ」を皆で完成させました。8月半ばには取り上げる予定です。ニホンウナギが入っていれば、さらに盛り上がり、今後皆でウナギの調査を続ける気運が高まると期待されます。

 

九州の高校生が育てたウナギの稚魚(クロコ)を放流する

 福岡県みやま市の山門高校ワンヘルス部の高校生がシラスウナギから育てたクロコ(ウナギの稚魚)を顧問の木庭慎治先生が車で野尻湖に運んでいただき、皆で作った 「石倉カゴ」 を隠れ家とねぐらにして、‟元気に育て” との気持ちを込めて、子どもたちに放してもらいました。皆の願いが届き、8月の取り上げ時に生き残っていてくれることを願うばかりです。将来、野尻湖で獲れたウナギが、放流されたものか、関川水系あるいは信濃川水系を通じて今も野尻湖に遡上しているかどうかを解きほぐすことができるかもしれません。

 

子どもたちを中心にした野尻湖ウナギ調査

 幸いにも、野尻湖での取り組みが富士フイルム・グリーンファンドの活動助成(申請課題 :野尻湖畔における二つの ‟絶滅危惧種” 二ホンウナギと子ども

たちの共演)に採択され、二基の 「石倉カゴ」 を購入が可能となりました。ま

た環境DNAの分析費用も確保でき、皆で野尻湖のいろいろな場所で水を汲んで、ウナギがいる場所やいない場所を調べることも可能となりました。子供たちを中心に据えた調査に踏み出す夢が膨らみました。